・・イストワール オブ エテルノ・・
『Histoire of Eternto』
第5話 休息の行方≪登場人物≫
サイアス=ロクスウェル♂(17):屈託の無い自由気ままな冒険初心者。(ド田舎者)
当たり障りの無い性格だが、正義感だけは人一倍高い。
若い故か落ち着きのなさと戦闘においての経験不足は
いなめない。 主要武器は槍。
シエル=ローレット♂(24):聖騎士団上部の中で一番の若手だが、
抜群の剣術センスがあり、
聖騎士団最年少でリーダーに抜擢された天才騎士。
やや口は悪いが、率直で明るく悪気が無い性格なので
周囲も好意的である。 主要武器は魔法剣。
デュラハン=アーヴァンク♂(27):真面目すぎず物腰が柔らかい優男代表の剣士。
シエルが最も信頼している部下の一人。
イヴァンとは微妙な関係。飲み友達?
主要武器は刀剣。
イヴァン=ラングフォード♀(21):ムードメーカー的存在。豪快な大酒飲みで口は悪いが、
仲間の事を思いやる一面も見せる。人情派な女性。
悪戯心を常に持っていて人をからかうのが大好き。
戦いを楽しみ、危険を顧みず矢面に立つ切り込み隊長。
主要武器は双剣。
アーシア=ミュトス=レゲンダ♀(17):職務に真面目で、本の世界では博識。
明るく優しい。少々お転婆な所があって天然。
キリム=ガルグイユ♀(28):忠誠心が恐ろしく強く。規律に厳しいが、
騎士団とは仲が良い。 主要武器は細身剣。
ルチオ=カサモラータ♂(25):誠実、真面目さが滲み出ていて好印象な外見だが、
実は野心家。
物事に対してややニヒルでシ二カルな一面もある。
少し変わり者で得意分野に関しては
マシンガントークになる。
セグレート=ソヴァール♀(19):黙っていれば普通の女の子。
いつもオドオドしていて、多少天然が入っている。
男性に対しては極度の人見知りを発揮しているが、
打ち解けると仲良くなるまでが早い。
可愛いものに対して目が無い。
≪配役表≫ (3:2:0)
サイアス♂・ルチオ♂:
シエル♂:
デュラハン♂:
イヴァン♀・キリム♀:
アーシア♀・セグレート♀:
0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0--0---0----
アーシア:「守護獣より加護を受けし者。
即ち、資格を持つ者の中から、彼らの手により選定される。
選ばれし者は、遥か昔女神ヴァレスティア様から
授かりし八つの神具と引き合う関係・・・ですか」
キリム:「姫様」
アーシア:「はい?」
キリム:「資格を持つ者の数は未知数、両手で収まる程度では済まない筈。
その中から、どうやって神具と引き合わせるのですか」
アーシア:「確かに難しいですよね。ですが、選定という意味では、
やはり、守護獣・・・コモラ達に頼るしかないんです」
キリム:「・・・?」
アーシア:「実は・・・先日、サイアス=ロクスウェル、
という方に会って来ました」
キリム:「襲撃事件の時に関わっていたという、例の少年ですか?」
アーシア:「はい。ラキアさんが言っていた、守護獣による選定方法を
私なりに明確にしたかったので・・・」
キリム:「成る程」
アーシア:「彼に会って来た成果が、この“聖槍イーリオス”」
キリム:「それが神具・・・。実際に目にするのは初めてです」
アーシア:「これはまだ解放されていない状態なんです」
キリム:「見た目は普通の槍。しかし、感じる神々しさは
底知れぬモノを感じます」
アーシア:「力が封印されているこの状態のイーリオスを、
サイアスさんを通して、コモラが見つけ出しました」
キリム:「どういう、事でしょうか」
アーシア:「さっき聞かれましたよね?
どうやって神具と引き合わせるか、と」
キリム:「はい、伺いました」
アーシア:「私は、思うんです。
サイアスさんは、イーリオスをお兄様から譲り受けたと言っていました。
ですから、彼らのような選ばれし者達は、
神具と何かしらの縁でつながった人々なんじゃないか・・・って」
シエル:「『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』
第5話 休息の行方」
≪聖騎士団・屯所≫
イヴァン:「んで、王宮で何があったんだ?」
サイアス:「へ・・・何って?」
イヴァン:「アーシアに呼ばれて王宮まで行ったんだろ?」
サイアス:「あ、あぁ! 呼ばれた、けど」
イヴァン:「けど、なんだ」
サイアス:「何ていうか・・・」
イヴァン:「はっきりしねぇな!
このガキはぁああ」(相手の頭をぐしゃぐしゃする)
サイアス:「だぁあわあわぁわ、やめろってっ!」
デュラハン:「イヴァン、一方的過ぎないですか?
ちゃんと順序を追って聞いてあげ・・・」
イヴァン:「(食い気味)うっせぇ!」(肘鉄)
デュラハン:「ぐふっ。気が、短いのは・・・相変わら、ず」
イヴァン:「で?」
サイアス:「ひぃ!?」
イヴァン:「・・・ん」(睨み付ける)
サイアス:「あっ! えっと。呼ばれたのは良いんだけど、
緊急招集が掛ったとかで、結局話は出来なかったんだよ」
イヴァン:「は? なんだよそれ。つまんねぇ話だな」
サイアス:「んな事言ったって、俺自信が状況を把握出来て・・・」
イヴァン:「(食い気味)さっきからチョイチョイ気になってたんだよ。
テメェは、目上に敬語使えっっての」
サイアス:「え? イヴァンだって、使ってな・・・」
イヴァン:「(食い気味)ラングフォード隊長、だろぉがっ!!」(腹パンチ)
サイアス:「げふっ。俺、団員・・・じゃ、ないんだけ、ど」
イヴァン:「あん?」(怒りの威嚇)
シエル:「おーおー、やってるな。慣例の儀式」
デュラハン:「あはは、帰られたん、です・・・ね」(ダメージ残)
シエル:「って、デュランまで制裁受けてんのか」
デュラハン:「え、えぇ・・・」
イヴァン:「おう、シエル。暫く振りだな」
シエル:「あぁ。遅くなって悪かったな。
・・・っで、彼が例の少年か」
デュラハン:「はい」
サイアス:「ん? 誰だ」
シエル:「キミがサイアス=ロクスウェルだろ?
俺はシエル=ローレット、宜しくな」(握手を求める)
サイアス:「お、おう。よろし・・」
イヴァン:「(食い気味)だから敬語っつってんだ、ろ!」(十字固め)
サイアス:「いだだだだだあっ、ギブギブ!!」
シエル:「なんだ? 随分気ィ立ってんな。どうした」
デュラハン:「先日、大司教(アークビショップ)様に大目玉を食らったみたいですよ。
主に・・・そこに居る彼が原因で」
イヴァン:「デュラン、思い出させるような事言うんじゃねぇ!」(十字固め)
サイアス:「あだだだっ」
デュラハン:「どうどうどう」
シエル:「ははは、成る程。おい、イヴァン」
イヴァン:「ん?」(十字固め中)
サイアス:「いでで、離せって!」
シエル:「久し振りに、手合わせするか?」
イヴァン:「おっ!?」(行き成り離す)
サイアス:「あでっ! た、助かった・・・」
デュラハン:「あの、こんな時に宜しいんですか?」
シエル:「こんな時だからこそ、だろ?」
デュラハン:「それは、どういう?」
シエル:「先日、ルミナシアから各国に向けて書状を出した」
デュラハン:「以前起きた、襲撃事件の事ですか」
シエル:「あぁ、それも内容の一部に含まれてる」
イヴァン:「それじゃ、近いうちに円卓会議をやんのか」
シエル:「そう言うことだ」
サイアス:「えんたく、会議?」
デュラハン:「四カ国の賢人が集って、大切な話をする場の事ですよ」
サイアス:「へぇ・・・」
シエル:「そのお客様を迎える大事な仕事が始まる前に、
束の間の休息って奴をだな」
デュラハン:「そうは言っても、準備をしなくていいんですか?
円卓会議にご出席なさるんですよね」
シエル:「デュラン、そう硬いこと言うなって。
此処で落ち着かせとかないと、被害を受けるのはお前らだろ?」
デュラハン:「あぁ、なるほど・・・」
イヴァン:「どういう意味だよ」
シエル:「俺も、丁度体を動かしたかったんだ。
いいだろ? イヴァン」
イヴァン:「あ、あぁ。手加減なしでやるからな」
シエル:「構わないが、程々にしろよ?」
イヴァン:「分かってるって!」
サイアス:「えっ、へ? デュランさん、どうなったんだ?」
デュラハン:「これから二人で戦闘訓練を始めるそうですよ」
サイアス:「本当かっ!?」
デュラハン:「きっと、見るだけでも良い経験にる筈です、が。
血生臭い事にならなければ、良いんですけど」
サイアス:「はっ?」
シエル:「デュラン、今空いてる修練場は?」
デュラハン:「はい、えっと旧舎の近くなら空いてるかと」
シエル:「それじゃ、移動開始だ」
イヴァン:「よっしゃ、久々にあばれっぞー!」
シエル:「サイアス、お前も来いよ」
サイアス:「わかった!」
≪法国ルミナシア・聖都シュティレーゼ王宮内部≫
キリム:「お待たせしました。シルヴェスタ王国よりお越し頂いた、
ルチオ=カサモラータ様と、セグレート=ソヴァール様で
お間違い在りませんか?」
ルチオ:「はい。この“白馬の紋章”守護獣チェレネに誓って」
セグレート:「ち、誓います!」
キリム:「王より認められし者のみが与えられる勲章。
“白馬の紋章”ですね。確かに、確認致しました。
私は王家直属の近衛騎士キリム=ガルグイユです」
セグレート:「は、はい」
ルチオ:「これはまた、凄い方に出迎えて頂いて」
キリム:「いえ、貴殿たちは都市の賢人方。して当たり前の待遇かと」
セグレート:「ルチオさんは、その・・・当てはまりますけど、
わ、私はちょっと、場違いな気が・・・」
ルチオ:「セグレートさん、そんな事ありませんから安心してください」
セグレート:「は、い」
キリム:「ふっ。それにしても、随分とお早いご到着でしたね」
ルチオ:「あぁ。私たちの場合、魔術で飛んでこれますから。
それに、シュティレーゼに来る機会なんて
滅多に在りませんからね、観光ついでに」
キリム:「そうですか。これからお部屋へご案内させて頂きますが、
数日後に控えている円卓会議までの期間、ご自由にお使い下さい。
近くに侍女を控えさせて頂きますので御用の際はなんなりと」
セグレート:「ご、ご親切に。ああああり、ありがとう、ございます!」
キリム:「どうしました? ご気分でも・・・」
ルチオ:「あぁ、この子の事は気にしないで下さい。
極度の人見知りなだけですから」
セグレート:「す、すいません」
キリム:「はぁ・・・。分かりました」
ルチオ:「ところで」
キリム:「はい」
ルチオ:「後日行なわれる、円卓会議の出席簿は拝見させて頂けますか?」
キリム:「えぇ、構いませんが」
ルチオ:「では、お願いします」
キリム:「畏まりました。直ぐに持ってまいりますので、
しばし、お待ちください」
セグレート:「お願い、します」
キリム:「失礼致します」(去る)
ルチオ:「さて・・・」
セグレート:「っ!」
ルチオ:「セグレート、私たちのやるべき事は分かっていますね?」
セグレート:「も、勿論です!」
ルチオ:「手筈通りお願いします」
≪修練場≫
イヴァン:「はぁあっ!」(切り込み)
シエル:「っ、踏み込みが甘いぞー」(受ける)
イヴァン:「言われなくてもっ!」(右攻撃)
シエル:「おっ?」(避ける)
イヴァン:「分かってんだよっ」(左攻撃)
シエル:「ほっ」(避ける)
イヴァン:「でやぁあ!」(攻撃)
シエル:「はっ」(弾き飛ばす)
イヴァン:「なっ!! クソッ」
サイアス:「おぉ! 大振りの攻撃を簡単に弾き飛ばしたっ」
シエル:「イヴァン」
イヴァン:「あん?」
シエル:「まだ、終わっちゃいないぞ(微笑」(相手の額に手を沿える)
イヴァン:「ちょっ!?」
シエル:「よっと」(足を引っ掛ける)
イヴァン:「うわっ!(倒れる)づっ!!」
サイアス:「あんなんで、軽々と転ばすなんて・・・」
イヴァン:「いつつっ。 あ~、背中、思いっきり・・・打った」
シエル:「ん、これで2勝。俺の勝ちだな」(剣先を向ける)
デュラハン:「流石ですね。あのイヴァンがこうも遊ばれてしまうとは」
イヴァン:「くそっ、また負けたっ!!」
シエル:「連撃のスピード感は良かった。けど、最後のトドメが大振りすぎる」
サイアス:「へぇ~!」
シエル:「そん時に出来る隙は改善した方がいいぞ。弱点に成りかねない」
イヴァン:「何か調子でねぇんだよなぁ~」
シエル:「ま、スピードに関しては前より断然良くなってる。
そう、気を落とすなって」
イヴァン:「逆にフラストレーション溜まるっての」
デュラハン:「でも、いい発散が出来たんじゃないですか?」
イヴァン:「まぁな!」
デュラハン:「それにしても。手加減なし、と言いながら
お互い抑えてやっていましたよね?」
シエル:「あぁ、久し振りの手合わせで加減が分からなかったからな」
デュラハン:「成る程。こちらとしては、
血生臭いことに成らなくて安堵してますよ」
シエル:「流石にお前の手を煩わすような事はしないって」
デュラハン:「ははっ、そうですね。
いつでもそうであって欲しいと願ってますよ」(苦笑)
サイアス:「あれで、加減してやったのか!? すげぇえ!」
デュラハン:「良い経験になりましたか?」
サイアス:「なった!」
シエル:「イヴァンから話は聞いてるが、サイアスも筋は良いらしいな」
サイアス:「そ、そうなのか?」
イヴァン:「だから、お前はっ!」
サイアス:「へっ!?」
イヴァン:「はぁ、怒る気失せちまったぜ。
そうだな、対魔物に関しては問題はないと思う。
冒険者(バックパッカー)名乗るくらいの腕は在ったしな」
デュラハン:「少なくとも、旅での経験は生かされていると言うことですね」
サイアス:「つっても・・・実践経験は殆ど無いけどな。
昔、村で槍を教わってた事はあるけど」
シエル:「ははっ、そういうことか。
そんで、聖槍イーリオスの持ち主だっけ?
だとすると、今後大いに期待は持てるな」
サイアス:「へ? 期待って、どういうことだ?」
イヴァン:「シエル、まさか・・・じゃないよな」
デュラハン:「その、まさかではないかと」(苦笑)
シエル:「なぁ、サイアス」
サイアス:「ん?」
シエル:「聖騎士団に入らないか? お前なら歓迎するぞ」
サイアス:「お、俺が!? いやいやいや、無理だって。
只の田舎者だから、階級だのどうのとかってないし」
シエル:「そうか? 団員の中には田舎出身者なんて山ほど居るぞ。
その殆どが実力で聖騎士団に入った奴らばかりだ」
サイアス:「ん~・・・何ていうか、今回は巻き込まれて
こんな状態になってるけど。
俺には此処に来たちゃんとした目的があるんだよ」
イヴァン:「目的?」
デュラハン:「初耳ですね」
サイアス:「本当に個人的な目的だけど」
シエル:「何だ? 聞いてやるから言ってみろよ」
サイアス:「兄貴を探しに・・・」
デュラハン:「っ、ヨハン=ロクスウェルですか」
シエル:「っ!?」
イヴァン:「あぁっ! 何か聞いた事あると思ったんだよ」
サイアス:「お、イヴァンも知ってるのか!?
聖都で働いてたって、間違いじゃ無かったんだな」
イヴァン:「そりゃ、まぁ・・・」
デュラハン:「(食い気味)イヴァン」
イヴァン:「・・・っ」
シエル:「・・・サイアス、その事なんだが」
サイアス:「ん?」
シエル:「ヨハンはもう、此処には居ない。何年も前にルミナシアを去ってる筈だ」
サイアス:「そっか・・・。流石に祖父ちゃんの情報じゃ古過ぎたか」
デュラハン:「何か大切な用事があったのでは?」
サイアス:「ううん、特別な用事があったって訳じゃないから大丈夫」
デュラハン:「そうですか」
サイアス:「あっ、シエルさん」
シエル:「ん、どうした?」
サイアス:「兄貴について、何か手掛かりが掴めるまでは此処にいるよ。
聖騎士団には入るつもりは無いけど、手伝いなら出来ると思う」
シエル:「それは助かる! 人手不足に変わりないからな」
イヴァン:「なら、聖騎士団の補佐って事でいいんじゃね?」
デュラハン:「そうですね。ところで、彼の面倒は誰が見るんですか?」
シエル:「そうだな・・・、俺が面倒みようか?」
イヴァン:「はぁあっ!!?」
デュラハン:「だ、団長自らですか!?」
サイアス:「え。団、長・・・?」
シエル:「ってのは冗談だ。見てやりたいところなんだが、
正直、そんな余裕は無い」
イヴァン:「当たり前だろ」
デュラハン:「何を言い出すかと。全く、肝が冷えましたよ」
サイアス:「今・・・」
シエル:「ははは、悪い。ってことで、
サイアスの面倒はデュランとイヴァンでやってくれるか?
・・・そうだな。
普段はイヴァンに見て貰って、
何かあった時はデュランがサポートする、って感じでどうだ?」
デュラハン:「えぇ、私はその方が助かりますが」
サイアス:「だ、団長って?」
イヴァン:「私がこいつの世話すんのか!?」
シエル:「じゃ、こうしよう。“命令”だ」
イヴァン:「くっ、職権乱用だろ!」
シエル:「ま、そういうことで頼んだ」(微笑)
イヴァン:「チッ、しゃーねぇな」
サイアス:「ちょ、ちょっと」
シエル:「と、言うわけでサイアス」
サイアス:「お、おう?」
シエル:「協力して貰ってる間、
各施設の出入りは俺が許可する。
ただし、城の方には必要以上に近付くなよ?」
サイアス:「なんでだ?」
シエル:「ま、大人の事情って奴だ」
サイアス:「わかった」
シエル:「ん、宜しくな。サイアス」(握手)
サイアス:「あ、あぁ。よろしく」(握手)
デュラハン:「では、改めて紹介しましょうか。
彼はシエル=ローレット。聖都シュティレーゼ直属、
聖騎士団クレスティアシュトルツの団長です」
サイアス:「んっ!?」(握手したまま)
シエル:「(微笑)」
デュラハン:「それから、キミの面倒を見てくれる事になった
彼女はイヴァン=ラングフォード。
聖都シュティレーゼ直属、聖騎士団クレスティアシュトルツの大隊長。
このクラスでは珍しい女性で、実力派です」
イヴァン:「みっちり扱いてやるからな、覚悟しろよ?」
サイアス:「お手柔らかに・・・」(震え声)
デュラハン:「私の自己紹介は以前してるので省略させて頂きますね」
サイアス:「もしかして、俺って。場違い・・・?」
イヴァン:「今頃気付いたって遅ぇっての!」
サイアス:「よ、よろしくお願いします」
イヴァン:「それも今更過ぎる」
サイアス:「うっ」
シエル:「ははっ! 正式に入団したわけじゃないんだ、
これくらい気軽で良いんじゃないか?」
デュラハン:「そうですね、こちらは手伝ってもらう側ですから。
聖騎士団の慣わしに従わせる必要は無いと思いますよ」(微笑)
イヴァン:「ったく、分かったよ」
サイアス:「暫くの間、お世話になります!」
≪城内≫
キリム:「こちらが出席名簿になります」
ルチオ:「ありがとうございます。ふむ・・・」
セグレート:「ど、どんな感じですか?」
ルチオ:「なるほど、緊急招集にしては相当なメンバーが集るのですね」
キリム:「それほど事態は深刻だという事でしょう」
ルチオ:「・・・」
セグレート:「ルチオさん、あの方は出席されてるんですか?」
キリム:「あの方?」
セグレート:「あ、わわぁ! こっちの話です、ので!」
ルチオ:「出席簿だけでは確認出来ませんが、この会議面白くなりそうですよ」
キリム:「・・・」
セグレート:「そ、それは楽しみですね!
時間も空いてますし観光にでも行きますか?」
キリム:「これから外出ですか それならお気を付けて・・」
ルチオ:「その前に、もう一つ」
セグレート:「・・・?」
ルチオ:「キリムさん」
キリム:「はい」
ルチオ:「会議が始まる前に一度、
ラキアさんとアーシア皇女にご挨拶をしておきたいのですが、
段取りをお願いしてもいいですか?」
キリム:「分かりました、予定を確認してまいります」
セグレート:「わぁ、お姉ぇさまにお会いできるんですね!!
楽しみですっ」
デュラハン(M):「徐々に集り始めた各国の賢人達、
疑念と追求が錯綜するであろう円卓会議で
各々が求める答えは得られるのだろうか」
シエル:「次回『『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』
第6話 四カ国、円卓会議」
サイアス:「聖騎士団補佐かぁ、不安が無いわけじゃないけど楽しみだな!」
イヴァン:「仕事は山ほどあるからな、覚悟しとけよぉ?」
to be continued...?
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