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永久の夢 

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HOE 第1話

・・イストワール   オブ     エテルノ・・
『Histoire of Eternto』

第1話 訪れし者


≪登場人物≫

サイアス=ロクスウェル♂(17):屈託無い自由気ままな冒険初心者。
                 主要武器は槍。

イヴァン=ラングフォード♀(21):戦闘好きな、大酒飲みの姉御肌ムードメーカー。
                  主要武器は双剣。

ラキア=コンラート♀(28):見た目は温厚、中身は真面目で厳しい魔法使い。
               主要武器は杖。

シエル=ローレット♂(24):やや口は悪いが率直で明るい剣士。
               主要武器は魔法剣。

クラヴィス=ヴァーゴ♂(30):威圧的な見た目とは違い心優しき武人。
                主要武器は重剣。

フォルテ♂(18):好奇心旺盛、自由奔放、物事に楽観的。
          主要武器は双刃刀。

謎の少女♀(17):職務に真面目で、本の世界では博識。
          

お兄さん♂(20代後半):気前の良い明るい兄さん。※被りキャラ

兵士♂(20代前半)※被りキャラ



≪配役表≫ (3:2:0)


サイアス♂:
フォルテ・シエル・兵士♂:
クラヴィス・お兄さん♂:
イヴァン♀:
ラキア・謎の少女♀:





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≪馬車の中≫



お兄さん:「おい、坊主。見えてきたぜ」

サイアス:「ん? ん~っ(伸びをする)」

お兄さん:「あそこに見えるのが聖都シュティレーゼだ」

サイアス:「おおぉ! 思ってた以上にデッカイっ」

お兄さん:「ははっ、そりゃそうだろ。法国一の大都市だからなぁ」

サイアス:「へぇ~!」


謎の少女:「何処までも続く大地と海、
      この世界アルシャディアの果てを知る人はいない。
      なぜなら世界に蠢く魔物たちに比べ、人は余りにも小さく弱い。
      女神ヴァレスティアの恩恵の中で
      護られる事でしか生きるすべを知らない人々は
      長く続いた平和の中で、
      外の世界は危険だということが記憶から薄れつつあった」



≪ある日のとある戦場≫



兵士:「こちらです」

シエル:「ご苦労さん」

ラキア:「っ、これは一体・・・」

シエル:「ん、様子はどうだ?」

ラキア:「見ての通りです」

シエル:「っと、こりゃどう見ても”異常”だな」

ラキア:「この夥しい数。事態は私たちの想像している以上に深刻のようです」

シエル:「原因は分かるか?」

ラキア:「今は憶測でしかお伝えする事が出来ません」

シエル:「なるほど。じゃ、原因が分かり次第報告してくれ」

ラキア:「はい」

シエル:「その内容によって俺達がこれからどう行動すべきかも、な」

ラキア:「心得ています」

シエル:「ん。じゃ、取り敢えず今はこの場を収めるとすっか」

ラキア:「はい、その後スグに帰還されますか?」

シエル:「ん、正直に言うと他所の状態も確認しておきたいんだが、
     そういう訳にもいかないんだろ?」

ラキア:「えぇ、先への報告は最優先事項にすべきかと」

シエル:「時は、一刻を争う・・・か」

ラキア:「はい」




サイアス:「『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』第1話 訪れし者」




≪馬車で移動中≫



お兄さん:「坊主、此処へ来るのは初めてか?」

サイアス:「あぁ、今まで自分の村から出た事なかったから」

お兄さん:「村ねぇ、お前さん何処の出身だ」

サイアス:「トリスって村」

お兄さん:「へ? ず、随分遠くから来たな」

サイアス:「そ、ド田舎だろ」

お兄さん:「そりゃ長旅だったろ」

サイアス:「そうかな、俺にとってはどれも新鮮であっという間だったけど」

お兄さん:「ははっ、完璧おのぼりさんだな。
      聖都に着いたら余りキョロキョロしたりするんじゃねーぞ?」

サイアス:「ん、なんで?」

お兄さん:「怪しい奴だと思われかねないからな」

サイアス:「あぁ~、なるほど。気を付ける」

お兄さん:「おっと。そうこう話してる間に着いちまったぜ」

サイアス:「もう? 本当にあっという間だったな」

お兄さん:「俺が送れるのは此処までだ」

サイアス:「よ・・・っと。(馬車から降りる)
      兄さん、世話になったよ」

お兄さん:「いいって事よ。お、そうだ」

サイアス:「ん? 何」

お兄さん:「聖都で迷子になったりするなよ?」

サイアス:「な、ならないってーの!」

お兄さん:「ははっ、じゃあな! 坊主に女神の加護をっ」

サイアス:「あぁ、ありがとう!(手を振って見送る)」

サイアス:「ふぅ・・・(小さな吐息をしてから上を見上げる)
      へぇ、此処が聖都シュティレーゼ」


謎の少女:「定められた生の中で繁栄と成長を続ける世界。
      霧のように微かに犇き始める闇に、恐れもせず。
      全ての人々の為の平和と、更なる発展を遂げていくであろう」
      


《聖都内・城下町/屋根の上》



サイアス:「うおぉお!? 本当にデッカイな、流石、大都市だ。
      何処見渡しても建物と人だらけ・・・。
      ええっと、一番デッカイ建物が城で、その近くにあるのが大聖堂か。
      そんで・・・ギルドはっと」

フォルテ:「ギルドは西(デュシス)の方向にある一番大きい建物だよ」

サイアス:「うわっ!? だ、誰だ?」

フォルテ:「ははっ、びっくりした?」

サイアス:「は、え?」

フォルテ:「屋根の上って見晴らしが良いよね」

サイアス:「あぁ。で、でも何でこんな所に」

フォルテ:「理由は、キミと一緒かなぁ。それよりさ」

サイアス:「ん?」

フォルテ:「キミ、冒険者(バックパッカー)でしょ?」

サイアス:「まぁ、一応」

フォルテ:「ならさ、ボクの暇潰しに付き合ってよ」

サイアス:「はぁ!? いきなり何言い出すんだ」

フォルテ:「少しでも足を踏み外せば落下して即死だ。この緊張感良いよね」

サイアス:「ちょ、ちょっと待てっ」

フォルテ:「ふふっ、ゾクゾクしない?」

サイアス:「おい、人の話聞いてるか!?」

フォルテ:「聞いてない。はぁっ!」

サイアス:「うわっと、いきなりかよっ」

フォルテ:「楽しもうよ、ねぇっ!」

サイアス:「ったぁ!? くそっ、来て早々変なのに絡まれちまったな」

フォルテ:「獲物、抜かないの? 死ぬよ、フフ」

サイアス:「仕方ない・・・」

フォルテ:「ほらっ!」

サイアス:「くっ、獲物を抜く暇すらくr」

フォルテ:「(食い気味)あげない、ふっ!」

サイアス:「づっぁ!?」

フォルテ:「さっきからよけてばかりだ」

サイアス:「んな事言ったって」

フォルテ:「それじゃ全然面白く、無いっ!!」

サイアス:「いぃっ!!?」

フォルテ:「ほーら、もう追い詰めた」

サイアス:「しまったっ」

フォルテ:「もっと楽しめるかと思ったけど、此処までだね」

サイアス:「ちょ、ちょっと待て」

フォルテ:「ま、暇潰しにはなったよ。お礼に殺しておいてあげる」(刃先を向ける)

サイアス:「だ、だから人の話をっ」

イヴァン:「っしょっと・・・」(梯子を登って来る)

フォルテ:「ん?」

サイアス:「だ、誰か来た」

イヴァン:「ったく、誰だよ。こんな面倒くせー所に登った馬鹿は。
      ・・・っと」(ぶつぶつ言いながら登って来る)

フォルテ:「この気配は・・・」(ボソッ)

イヴァン:「ふぅ、登って来るのも一苦労だな」

サイアス:「・・・た、助かったのか?」(ボソッ)

イヴァン:「あ! 見つけたっ!」

サイアス:「ひっ!?」

イヴァン:「お前らが犯人かっ」

サイアス:「え、犯人って? ちょ、ちょっと待てって! 
      この状態見て第一声がそれかよっ! 俺、殺されそうなんだけど!?」

イヴァン:「んな事知るかっ、お前らの所為で下が大騒ぎなんだよ!」

サイアス:「下っ・・・(目線だけ下に送る)
      うわっ、何か騒ぎになってる。もしかして?」

イヴァン:「そーだ、お前”ら”の所為だよ! 
      分かってんなら遊んでねぇでとっとと降りろ」

サイアス:「降りたいのは山々なんだけどさ、この状況どうにか・・・」

フォルテ:「ははっ、面白そうな人が来た」

イヴァン:「あ?」

フォルテ:「お姉さん、強いね。ふっ!」

イヴァン:「おっとっ。 行き成り刃向けてくるたぁ、良い度胸だな」

フォルテ:「ふふっ、やっぱり受け止めたね」

イヴァン:「お前何者だ? どっから来た」

フォルテ:「さぁ、ただの通りすがり、かな」

イヴァン:「けっ。ただの通りすがりが、
      大層な武器振り回して優雅にお散歩ってか?
      笑えない冗談だな」

サイアス(M):「気がそれた今のうちに」(槍を抜く)

フォルテ:「そう? ボクは楽しいけど」

イヴァン:「こんの、ガキ。本気でやるってんなら相手になるぞ」

フォルテ:「本当? だけど」

サイアス:「てやぁっ!」

フォルテ:「お・・・っと」(隣の家の屋根に飛び移る)

サイアス:「なっ 隣の屋根に飛び移った!? どんだけ身軽なんだよ」

フォルテ:「残念、当たらなかったね。隙を付いたつもりだった?」

サイアス:「くっ」

フォルテ:「お姉さんとじっくり遊んでもらいたい所だけど、
      タイムオーバーみたい」

イヴァン:「なに?」

フォルテ:「また、次の機会に相手してもらうよ」

イヴァン:「っ!? 待てっ」

フォルテ:「じゃあね・・・っふ」(屋根から飛び降りる)

サイアス:「なっ、飛び降りたっ」

イヴァン:「チッ、消えたか」


謎の少女:「女神ヴァレスティアの慈愛に満ちたこの地より、
      アルシャディアが平和で穏やかでありますように」


サイアス:「・・・・」(開いた口が塞がらない)

イヴァン:「おい、お前っ!」

サイアス:「は、はいっ?」

イヴァン:「そこに倣え」

サイアス:「は?」

イヴァン:「あん? 聞こえなかったのか?」

サイアス:「は、はいっ! 聞こえてましたっ」(姿勢を正す)

イヴァン:「一体何が目的だ?」

サイアス:「へ、目的って言うと?」

イヴァン:「この騒ぎを起こした要因を聞いてんだ、よっ」(胸倉掴む)

サイアス:「ぅおっ。お、俺も巻き込まれた側だから何がなんだか」

イヴァン:「嘘は言ってねぇだろうな?」

サイアス:「も、もちろん」

イヴァン:「取り敢えず、屯所まで連行だ。そこで詳しい話は・・・」


【遠くの方で大きな爆発音】


イヴァン:「っんな」

サイアス:「爆発っ!?」

イヴァン:「なんだよ、ったく!!(胸倉放す)」

サイアス:「ゲホゲホっ」

イヴァン:「次から次えと、今日は厄日かっ」

サイアス:「けほっ、早く向かったほうが」

イヴァン:「元からそのつもりだってーの」

サイアス:「じゃ、俺はこの辺で・・・」

イヴァン:「ははぁ~ん、逃げようって魂胆か」

サイアス:「ぎくっ」

イヴァン:「良い度胸だな、ん?」

サイアス:「ははは・・・」

イヴァン:「ふふ、お前も来い」(超笑顔)

サイアス:「はっ!?」

イヴァン:「どっちにしろ、屯所の方角、だっ」(首に手を回される)

サイアス:「うぇえ!? ちょ、ちょっと?」

イヴァン:「口開けてっと舌噛む、ぞっ!」(っと同時に跳躍する)

サイアス:「うわぁあああああ(段々遠くなる)」



≪大聖堂≫



謎の少女:「クラヴィス」

クラヴィス:「はい、此処におります」

謎の少女:「先ほど・・・」

クラヴィス:「どう、なされましたか?」

謎の少女:「御言葉を授かりました」

クラヴィス:「女神様からのお告げですか」

謎の少女:「はい」

クラヴィス:「どういったご内容で?」

謎の少女:「近々、不穏な動きがあると」

クラヴィス:「・・・っ」

謎の少女:「嘗て、世界は邪悪な力が蔓延る巣窟だったいう事はご存知ですか?」

クラヴィス:「はい、今のアルシャディアが確立する前の話ですね」

謎の少女:「今の繁栄と成長する世界が築けているのは、
      女神ヴァレスティア様から与えられた力で、
      我々人間側が栄光を勝ち取り、一度は終結する事が出来たからです」

クラヴィス:「・・・」

謎の少女:「ですが、それも遥か2000年も前の話」

クラヴィス:「確かに、聞く手側によっては
       全く縁のない話のようにも感じられますが」

謎の少女:「その、長く続いた平和の中で、
      霧のように微かに犇き始めている闇の存在を感じる事すら出来ず、
      恐れもしない」

クラヴィス:「女神様の恩恵の元、護られることで生を保っている人々は
       外の世界が危険だということを忘れつつある・・・」

謎の少女:「その通りです。
      ヴァレスティア様のお言葉。そう遠くない未来に、
      大きな災厄が訪れるのかもしれません・・・」

クラヴィス:「近年際立って見える魔物の増加は、その前兆だという事も」

謎の少女:「可能性はあります。
      私たちも行動すべき時が来たのですね」

クラヴィス:「っと、言いますと」

謎の少女:「我々に残された、希望の光を・・・」


【少し遠くで大きな爆発音】


謎の少女:「きゃぁっ!」

クラヴィス:「っ爆発」

謎の少女:「い、一体何が?」

クラヴィス:「分かりません」

謎の少女:「・・・っ」

クラヴィス:「ここも危険になる可能性があります。
       私がお連れ致しますので、一度王宮へ避難しましょう」

謎の少女:「わ、分かりました」



≪詰所近く≫



イヴァン:「・・・っと、こらしょっと」(着地してサイアスを解き放つ)

サイアス:「ぐえぇ、ゴホゴホ、ゲホッ」

イヴァン:「(手を叩きながら)
      いやぁ、しっかしすげー有り様だな、結界に穴開いてらぁ」

サイアス:「ゲホッ、ゴホッ。け、結界に穴って・・・やばいんじゃ?」

イヴァン:「確かにやばいな。おい、誰もいねぇのか!?」

兵士:「ら、ラングフォード隊長!」

サイアス:「隊長?」

兵士:「いつ帰られたんですか!? 大変なことに」

イヴァン:「見りゃわかるってーの。状況を説明しろ」

兵士:「はっ! 何者かによる外部からの攻撃により、結界が一部破損しました。
    取急ぎ結界の修復に取り掛かっておりますが、何匹か魔物の進入を許した模様。
    只今、その捜索及び排除に当っております!」

イヴァン:「馬鹿なことやらかした犯人は捕まえたのか?」

兵士:「いえ、未だ発見に至っておりません」

サイアス:「もしかして・・・」

イヴァン:「分かった、お前らは引き続き捜索を進めてくれ」

兵士:「了解いたしましたっ!」(去っていく)

イヴァン:「っつー事だ。って、何処行こうとしてんだ」

サイアス:「え、さっきの奴を探しに行こうかと」

イヴァン:「探したって見つりゃしねーよ」

サイアス:「何で分かるんだ?」

イヴァン:「あ? 気配だよ気配」

サイアス:「へぇ~・・・」

イヴァン:「んな事よりお前戦闘経験は?」

サイアス:「まぁ、人並みになら」

イヴァン:「十分。見ての通り人手不足なんだ、手貸してくれよ」

サイアス:「構わないけど」

イヴァン:「うし、そしたら騒ぎの件は見逃してやる」

サイアス:「ん、分かったっ!」

イヴァン:「単純なやつ・・・」

サイアス:「え?」

イヴァン:「いんや。・・・早速お出ましのようだ」(構える)

サイアス:「任せろ!」(構える)

イヴァン:「おいおい、何匹どころじゃねぇな。報告はちゃんとしろっての」

サイアス:「全部倒せば問題ない!」

イヴァン:「はは、そーだな。よし、行くぞ! はっ、てやぁ!」

サイアス:「この数の魔物だったらなんとか、なるっ!」

イヴァン:「とりゃっ、結界の修復が終わるまで持ちこたえろ、よっ!」

サイアス:「ふっ! 分かってる」

イヴァン:「そういや、さぁっ! でりゃっ、名前聞いてなかったな、よっと」

サイアス:「俺の!? っと、サイアス、はぁっ! 
      サイアス=ロクスウェルだ、おりゃぁ!」

イヴァン:「ロクスウェル? よっ! それっ、どっかで聞いたことあるな、っと!」

サイアス:「何か言った、かっ!」

イヴァン:「いや、それより」

サイアス:「ふぅ(一息付く)ん、それより?」

イヴァン:「さっきから減ってる気がしねぇな、はっ!」

サイアス:「確かに・・・」

イヴァン:「ふっ! どうなってんだ? っと」

ラキア:「その場から動かないで下さい」

イヴァン:「お、帰ってきたみたいだな」

サイアス:「え?」

ラキア:『サンチダージュインジール』

イヴァン:「助っ人のお出ましだ」

サイアス:「な、なんだ!? 足元が光ってるぞっ」

ラキア:『慈悲深き華よ、神秘の護りをもって無法なる者達へ静かなる破滅を
     光芒なる滅殺の方陣リュミエールクライス』

サイアス:「うわっ、眩しっ!!」

ラキア:「これで殲滅完了です」

イヴァン:「りょーかい」

サイアス:「す、すごい。一瞬で魔物が消えた・・・」

ラキア:「結界の方も修繕は終わっているので心配はいりません」

イヴァン:「流石、仕事が早いなぁ♪」

ラキア:「当たり前です。仕事を的確にこなしたまで」

イヴァン:「で、ですよねー」

ラキア:「・・・・」

サイアス:「ん?」

イヴァン:「そ、それより予定より早い帰りだったな」

ラキア:「はい、取急ぎ報告する事がありましたので」

イヴァン:「んじゃ、団長は?」

ラキア:「先に戻られています」

イヴァン:「そっか」

ラキア:「ラングフォード隊長」

イヴァン:「ん?」

ラキア:「聞きたいことが山程あるのですが」

イヴァン:「えぇっと?」(ドキッ)

サイアス:「俺、邪魔みたいだな(ボソリ)」

ラキア:「貴方が居たにも関わらず、この有り様・・・」

イヴァン:「いや、ほら! 今日は私だけだったから手が回らなくって」

ラキア:「もちろん、他の方々が出払っていたのは承知の上です」

イヴァン:「それじゃ・・・」

ラキア:「それとこれでは話は別です。
     どうしてこの事態に至ったのか、経緯を話して頂きましょう」

イヴァン:「あぁ、その件に関してはあいつが・・・」

サイアス:「へ?」

イヴァン:「おい、ちょっとこっち来いっ」(引っ張る)

サイアス:「うわっ、な、なんだよ」

ラキア:「・・・?」

イヴァン:「こいつがっ、原因なんだよ」

ラキア:「誰ですか?」

サイアス:「へっ!? さっき言ってた事とちg」

イヴァン:「ってことで。私はこれから後始末をしてくる!
      報告はその後でいいだろ?」

ラキア:「ラングフォード隊長・・・」

イヴァン:「変わりにこいつ置いてくから、好きに使ってくれよ」(慌てる)

サイアス:「ちょっ」

イヴァン:「じゃぁな!」(走ってその場を離れる)

ラキア:「あ・・・」

サイアス:「う、嘘だろ・・・」

ラキア:「はぁ・・・(深い溜息)」

サイアス:「・・・うっ!?」(ビクッ)

ラキア:「それで?」

サイアス:「は、はい」

ラキア:「貴方の名は?」

サイアス:「サイアス=ロクスウェル・・・です」

ラキア:「では、ロクスウェル。詳しい事情を話して頂きましょうか」



サイアス(M):「そして、俺の災難は続くのであった・・・」




シエル:「次回『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』 第2話 追求」

ラキア:「楽しみにしていてください。色々な意味で」

サイアス:「ひぃいっ!?」





to be continued...?



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永久の夢~とこゆめ~ 台本置き場






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